高3 ライフサイクル講座
3月2日(土)高等科三年生を対象としたライフサイクル講座を行いました。
「子どもと親で学ぶ女性のライフサイクル講座」の一環として、聖路加国際病院で顧問を務めていらっしゃる細谷亮太先生から、高三の生徒と保護者を対象にご講演いただきました。テーマは「いのち ‥‥ これからどう生きるか」です。
難病と闘いながら必死に生きる子どもたちと、それを支える家族や医師の様子について、細谷先生のご経験をもとにお話いただきました。
小児科医として多くの命に寄り添われた細谷先生からのお話は、女子高等科を巣立つ高三の生徒たちにとって、改めて「自分自身の生き方」、そして将来授かるかもしれない「新しいいのちとの生き方」を問うものとなりました。
生徒たちはメモを取りながら細谷先生の話に耳を傾け、ご講演後には考えを一層深めるような質問が出るなど、熱心に取り組むことができました。
生徒の感想から
・今回の講演を通して、いのちのありがたさに気づくことができ、自分が自分らしく生きていくためにはどうすればいいのかについて深く考えるきっかけとなった。
・自分の価値観や考えががらっと変わるような講演会だった。自分と同い年の子やずっと小さい子たちがそれぞれ懸命に生きていた記録がとても心に残った。「心のふるさと」を作ることがとても大切とおっしゃっていて、これから私も自分自身をしっかり見つめながら生きていきたいと思った。
・私は辛かったことは忘れるようにしているのですが、先生が最後に伝えてくださったお言葉を聞き、辛かったことも受け止めて、楽しかったことと共に成長過程として覚えていようと思いました。これからまた辛いことに遭うかも知れないけれど、そのときも傍にいる人と助け合って頑張って生きようと思います。
・もうすぐ大学生で将来への不安も絶えないこの時期に、改めて「いのち」について考える機会を得られてよかったです。今まで、人と比べてしまったり、他人の言葉に流されてしまって、自分が何をしたいのかが分からなくなっていたのですが、「いのちは長さじゃなくて、どう生きるかだよ」という闘病中の子どもの言葉を聞き、自分の思いや選択というものを大切にしていこうと思いました。
保護者の感想から
・毎日の小さな積み重ねがその人を作りあげていくという言葉がとても心に残っています。いのちには限りがあることを忘れずに感謝の気持ちを持って過ごしていきたいと思いました。
・「人間は本来、困っている人を助けたい気持ちがある」とのお言葉が印象に残りました。子どもたちには、誰かのためになる、助け合う、その気持ちを忘れずに進んでもらいたいです。
・複雑化した社会、心を痛める事件や困難なことがたくさんある中で、地に足を付けて自分の芯をしっかり持って生きていくという基本的で大切なことに気付かせていただき、感謝しております。娘と共に先生のお話を伺うことができてよかったです。
・現代は世界的にも労働環境も変わってきており、これから社会に出ていく娘たちは大変だな、大丈夫かなと思うことが多いです。でも、悲観的なことにばかり目を向けるのではなく、今の環境の少しでも良いところを見つけ、感謝できる心を育むことをお教えいただいたように思います。
・全てのいのちに尊厳があること、どんなに幼くても意思があること、とても大切なことを成人する子と共に考える時間を過ごせたことをありがたく思います。6年間かけて教えていただいたことでもあります。改めて感謝申し上げます。素晴らしい講演でした。