高1 八ヶ岳林間学校 

7月24日から27日までの4日間、高等科1年生の宿泊行事である八ヶ岳林間学校が行われました。筑波山への遠足をはじめとするこれまでの学年行事を経て、生徒たちは学年目標を意識しながら、仲間との絆を深め、充実した4日間を過ごすことができました。天候にも恵まれ、自然豊かな八ヶ岳の地でさまざまな体験を重ねる中で、多くの学びとともに、心に残るかけがえのない思い出をつくることができました。以下は、生徒による感想です。

「一人で歩けば早く行けるが、みんなで歩けば遠くまで行ける」というアフリカのことわざがある。以前本で見かけた時はどこか他人事のように聞こえていたこの言葉が、本当の意味で胸に落ちた出来事があった。それが、八ケ岳での三泊四日の林間学校だ。

私たちは普段、「自分の力でやり遂げること」こそが素晴らしいと教わることが多い。勉強も部活も、個人の努力や自立が求められる場面がほとんどだからだ。しかし、今回の八ヶ岳では、そんな私の価値観が大きく覆された。試練を乗り越えるために本当に必要だったのは、個人の強さではなく「人と人との助け合い」だったからだ。

八ヶ岳の目標は二日間にわたる本格的な登山で自分の限界に挑戦することだ。

生徒それぞれが事前に難易度別のコースを選択する仕組みになっており、私は上から二番目に厳しい設定のコースを選んだ。登山に対する期待と不安が入り混じる中で、私の八ヶ岳での挑戦が始まった。

一日目に挑んだのは、傾斜の厳しさで知られる茶臼山コースである。登り始めてしばらくすると、想像以上の急勾配が立ちはだかった。足を踏み出すたびに太ももやふくらはぎが重くなり、息が荒くなっていく。途中で何度も「もう諦めてリタイアしたい」という弱音が頭をよぎった。しかし、そんな私を救ってくれたのは、共に歩く友達や先生方の存在だった。「もう少しで開けた場所に出るよ」「自分のペースで大丈夫」とお互いに声をかけ合い、一人では折れそうになる心を全員で補い合った。休憩時間に口に含んだ一粒の飴は、疲れた体に染み渡り、驚くほど心と体を軽やかにしてくれた。また、登るにつれて周囲の木々の種類が変わり、ゴツゴツとした大きな岩が増えていく景色の変化も、辛さを忘れさせてくれる大きな楽しみとなった。周りの支えと景色の美しさに背中を押され、私は最初の試練を無事に乗り越えることができた。

しかし、二日目に待ち受けていたニュウコースは、前日とは異なる種類の試練をもたらした。事前に前日同じコースを歩いた友人から「急斜面は少ないけれど、とにかく距離が⾧くて精神的に削られる」と聞いていた。さらに事前に行われた説明会でも「持久力が必要」と強調されていたため、私は登る前から自信をなくし、不安に押し潰されそうになっていた。その不安は現実のものとなり、登山途中で突然雨が降り始め、遠くで雷が響き渡った。一刻でも早く下山したいという焦りと恐怖で胸がいっぱいになり、また雨で濡れた下り道は非常に滑りやすく、足を滑らせそうになった瞬間は数え切れない。恐怖と疲労で誰もが余裕を失いそうな状況だったからこそ、私たちは前日以上に声を掛け合い、手を取り合って歩いた。「足元気をつけて」「この岩危ないよ」と一歩一歩確かめ合いながら進み、無事に下山することができた。

この二日間の過酷な登山を通じて、私が最も強く感じたのは「人と人との助け合い」が持つ大きな力だ。山に登り、何より驚いたのは、山ですれ違う人々とのコミュニケーションだった。全く知らない登山者同士であっても、すれ違いざまに「こんにちは」「もう少しですよ、頑張ってください」とごく自然に言葉を交わし合うのだ。見知らぬ誰かからのあたたかい応援が、疲れ切っていた私にどれほど大きなエネルギーを与えてくれたか計り知れない。

仲間からの励ましはもちろん、見知らぬ人との一言の挨拶にまで宿る「助け合い」の精神。極限状態の山の中だからこそ、人は互いを思いやり、支え合うことの尊さを再確認できるのだと知った。自分の足で歩き切ったという達成感とともに、人は決して一人では大きな困難を乗り越えられないという大切な学びを、この八ヶ岳の地で得ることができた。この経験で学んだ感謝と思いやりの気持ちを、今後の学校生活や日常のあらゆる場面でも大切に持ち続けていきたい。

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