高1 八ヶ岳林間学校

7月24日から27日までの4日間、高等科1年生の宿泊行事である八ヶ岳林間学校が行われました。
筑波山への遠足、登山ガイドの方の講演会を経て、学年目標をもとに充実した時間を過ごすことができました。

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以下、生徒の感想です。

初めての林間学校は私にとって忘れられない思い出となった。この行事の中で気づいたことと得たこと。それは自然の偉大さと自分の限界に挑んだ経験だ。山行ではニュウと蓼科山という二つの山に登ったが、そこでは言葉にできないほどの雄大な景色と厳しい自然、両方を体験した。

初めての山行となったニュウへの登山は想像以上に過酷であった。天気は刻々と変わり、登山道の途中で雷雨に突然襲われた。その雷雨に加えて雹まで降ってきたときには自然の猛々しさを肌で感じた。私たちの身を包む雷鳴と激しい雨、そして冷たい雹。まるで自然が私たちにその力を誇示しているかのようであった。

ニュウでの登山は気温の変動もあり、登るにつれて疲労が積み重なっていた。お手洗いにも行けず、時には「もう無理かもしれない」と弱音を吐くこともあった。それでも、仲間と声を掛け合い互いに励まし合いながら登り続けた。そして山頂にたどり着いたとき、私たちは雲の中にいた。普段生活しているときは手を伸ばしても触れることのできない高さにあるものの中に、私たちはいたのだ。自分の足でここまで登ってきたことに誇らしさを覚えた初めての登山であった。

翌日の蓼科山登山もまた、特別な体験であった。前日の疲労が残っている中での登山は大変だったが、それ以上に山頂からの景色が心に残っている。蓼科山は標高がかなり高く、頂上から見下ろす景色はまるで世界の頂点に立っているかのような気分にさせてくれた。遠くの山々が連なる壮大なパノラマ。その景色は、昨年度の学芸会で私たちの学年が上演した「サウンド・オブ・ミュージック」の、マリアたちがアルプスの山々を越えて自由を求めるシーンを思い出させた。私がその場に立っていたのはアルプスではなく八ヶ岳だが、その美しい山並みと雄大な自然が映画の中の一コマを現実に再現しているかのように感じられた。その景色を眺めながら友だちと食べたおにぎりの味は今までで一番美味しかった。

林間学校全体を通して、私は自然と深く向き合い、自分自身とも向き合う時間を持てたと思う。自然の中では、普段の生活で忘れがちな「今ここにいる」という感覚が強くなった。ニュウでは自然の荒々しさが、蓼科山では自然の華やかさが私にとって貴重な学びをもたらしてくれた。それは、単なる自然体験を超えたものであり、自然の尊さと目の前の困難に立ち向かうことだった。

つらい時もあったが、仲間と助け合い一歩ずつ進むことで目標を達成できた。頂上に立った時の満ち足りた気分。そしてその後に見たすばらしい景色。それは苦労した分だけ、これからの人生において大きな財産となるものだった。

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