国際宇宙ステーションきぼうへ届ける
科学実験ワークショップ

学習院大学理学部の実験室にて「国際宇宙ステーション(ISS)きぼうを利用したタンパク質結晶化体験ワークショップ」が開催され、女子高等科から12名の生徒が参加しました。この企画は学習院大学と産学連携で「宇宙利用論」を開発・実施しているSpace BD社の支援により、学習院一貫教育として提案されたものです。このワークショップで作られた実験サンプルはロケットでISSに届けられ、実験施設「きぼう」で行われる科学実験のサンプルとして用いられます。

当日は、Space BD社のエンジニアから宇宙開発についてレクチャーを受けたのち、まず実験サンプルを作成するためのイニシャルトレーニングを受けました。溶液をμL(マイクロリットル)の単位で測り取り、それらを混ぜ合わせ、ガラスの毛細管に詰めるといった細かい作業にも丁寧に取り組みました。
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10μLの溶液を測り取ります

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毛細管を折らないよう慎重に扱います


宇宙へ届ける実験サンプルの作成では、宇宙実験のプロの方にも教わりながら慎重に操作を進めていきます。サンプル管に十分な量の溶液が充填されているか、気泡が入っていないかなどの点検や記録も生徒が行いました。
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定規とルーペを使って細いサンプル管の
中身を入念にチェックします。

練習用のタンパク質結晶化溶液を顕微鏡で観察すると、針状の結晶と粒状の結晶が見られ、条件により結晶化にかかる時間が異なることもわかりました(粒状結晶は男子部の生徒が作成した溶液です)。
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 針状結晶
 
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粒状結晶


生徒達が作成した実験サンプルはJAXA経由で、NASAからロケットでISSへ届けられます。ISSきぼう内の微小重力環境での実験後、次回は宇宙から帰ってきたサンプルを顕微鏡で観察し、地球上のものと比較する予定です。

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